症例15 ニキビがあっても、メイク禁止というわけではありません。(20歳 女性)

医師は診察時に患者さんのお話を伺いながら、現在の症状と併せて、ディフェリンに対する反応、感受性の高さ、患者さんの性格、生活習慣、環境などから、治癒までの推測を行います。特に治療開始当初のディフェリンに対する反応を重視していますが、本症例は、"順調に"随伴症状が現れ、比較的良好な経過が想定できたケースです。

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 初診時の状態。口元のニキビは生理周期なども影響するため、治りづらいとされています。

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2週間後 初診時より赤みが目立ち、ヒリヒリ感などの症状も伴っています。
ディフェリンゲルによるニキビ治療において、この時期が一番大切です。
この時期は、患者さんがもっとも不安や不信を感じるときなので、「なぜこのような状態なのか」そして「今後どうなっていくのか」について、しっかり納得していただけるまで説明します。そして「今現在の分からないこと」や「未来」への不安をなくしてあげます。

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2ヵ月後、随伴症状さえ、乗り越えれば、あとは好転していきます。
新生ニキビが減少し、古いニキビが薄くなっていく状態。

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3ヵ月半後、ニキビはほぼ目立たなくなりました。患者さんの「メイクでニキビを隠すという意識も減ってきて」おり、診察室に入ってくる表情も当初とはまったく違うものになり、医師も患者も嬉しい瞬間です。

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(初診時と4ヵ月後の側面観)
美容皮膚科医の目指す到達点はさらにきれいな肌にあります。さらに色素沈着を薄くして肌の色を均一に近づけます。 肌の表面も滑らかになってきており、初診時と較べるとその違いは歴然です。あご下のニキビも出来づらくなっています また、本症例の写真は患者さんがニキビの上にファンデーションを塗っているのが分かると思います。
ニキビがあっても、メイク禁止というわけではありません。

患者さんはニキビ改善を主訴に来院しているのですから、「治療のためなら、たいていのことは犠牲になっても仕方ない」と、皮膚科医は考えがちです。もちろん、生活のほとんどをニキビの悩みに支配されてしまっているような患者さんや、できるだけ早く治さないとニキビ跡の深刻な問題になってしまう方もいらっしゃいますので、そのような方にはニキビ治療を最優先していただく必要がありますし、ニキビを治して結果を出すことが皮膚科医の役割なのですから、決して間違っているわけではありません。
しかし、その反面、ニキビ治療も生活の一部であって、全てではない方も少なからずいらっしゃいます。
仕事があったり、テストがあったり、人と会わなければいけなかったり、様々です。
そうした様々な患者さんに対して、一様に実生活でニキビ治療のための生活制限を強いることは、かえってストレスになってしまい、治療効果の妨げになることがあります。 しかし、悪化しない程度に注意しながら、無理に生活のすべてを禁止せずに、患者さん一人一人のペースとライフスタイル、ディフェリンに対する感受性を照らし合わせながら、その方その方に合った方法で最善の治療方法を選択していくことも大切です。