当サイトは皮膚科をはじめとした医療関係者の皆さまにも役立つサイトを目指しています。 詳細はこちら>>
ディフェリンゲルで何が変わる?
皮膚科でのニキビ治療に“革命”をもたらす可能性さえあるディフェリンゲルが… 続きはこちら>>
ニキビとディフェリンゲルの皮膚科学
そもそもニキビとは? 皮膚とニキビ、そしてディフェリンゲルとの科学的な関係は… 続きはこちら>>
ディフェリンゲルの作用機序と使い方
ディフェリンゲルは皮膚にどう働きかけてニキビを撃退するのか。そのメカニズムは… 続きはこちら>>
ディフェリンゲルの用法と治癒パターン
正しい用法に基づいてしっかり治療すれば、ディフェリンゲルは大きな成果が期待… 続きはこちら>>
ディフェリンゲルの副作用
ディフェリンゲルによる随伴症状(副作用)については少々誤解もあるようです。実際は… 続きはこちら>>
ディフェリンゲルと併用薬
ニキビの悪循環を断ち切ることも大切な視点。ディフェリンゲル以外の薬を併用することで… 続きはこちら>>
HOME(ホーム) > ニキビとディフェリンゲルの皮膚科学
ニキビとは、医学的には尋常性ざ瘡と呼ばれ、「毛穴にたまった皮脂が酸化されたり、炎症を起こした状態」と定義されています。
以下のように、ニキビは様々な要素が複雑に絡み合いながら、悪化していきます。
まず毛穴に皮脂が詰まることによってニキビは引き起こされます。
毛穴に皮脂が詰まる理由は様々です。
皮脂の分泌過剰のほか、角質層が厚くなり、出口である毛穴をふさいでしまうことが原因となることが多くみられます。
たとえば、毛穴の中でアクネ菌が皮脂を分解すると、遊離脂肪酸という物質が生じます。
この遊離脂肪酸が引き起こす炎症により角質が肥厚し、毛穴が詰まるのです。
アクネ菌以外にも寝不足・過労などの不摂生やストレス、思春期独特のホルモンバランスの崩れや生理不順によるホルモンバランスの乱れなどが、角質の肥厚を引き起こし、毛穴がふさがってしまいます。
そして、毛穴に詰まった皮脂は活性酸素によって酸化され、炎症を引き起こす過酸化脂質となって周囲組織を破壊していくのです。
皮脂を酸化する活性酸素はアクネ菌の代謝物(ポルフィリン)が紫外線と反応して大量発生します。
またアクネ菌を白血球の一つである好中球が退治する際にも活性酸素が発生します。
炎症の増悪により、角質の肥厚を伴いながら、周囲組織は破壊され、アクネ菌が増殖してさらに炎症を拡大し、化膿し、腫れや痛みを伴うなど悪化していきます。やがては皮脂腺が破裂し、色素沈着や瘢痕(ニキビ跡)を残してしまうのです。
以上が主なニキビの成り立ちです。
簡単にまとめますと、
(1)アクネ菌(2)皮脂分解物(遊離脂肪酸)(3)毛穴の閉塞(4)活性酸素(5)過酸化脂質
といった要素が複雑に絡み合って悪循環しながら、ニキビが悪化していくというイメージを持っていただければと思います。
ニキビを治すため薬や化粧品は、これらの要素にアプローチするように作られています。
ディフェリンゲルは毛穴の閉塞の改善を目的にしています。
そもそも毛穴が閉じなければ、皮脂はスムーズに排出され、重症ニキビになることはありません。
それではどのように毛穴の閉塞を防ぐのかをディフェリンゲルの作用機序で見ていきます。
このメカニズムを知ることで、ディフェリンが引き起こす副作用の理由が分かってきます。
そのほかの薬の作用としては、抗生剤はアクネ菌の殺菌、ビタミンCは活性酸素の除去といった具合です。