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本症例は、これまでの保険によるニキビ治療ならば、確実にニキビ跡として残ってしまう重症例ですが、
8ヵ月後にはメイクをすればまったく分からなくなる程度でまで改善しました。
ニキビはもちろん、ニキビ跡の凹凸もほとんど認められません。
初診当初は、赤みや腫れも強く、痛々しく感じるほどの状態で、当初はニキビがつらいと診察室で
泣いてしまうこともたびたびありました。
根気よく治療を継続することで10ヵ月後には見違えるほどきれいになっています。
(ニキビ跡にもなっていないことにも注目していただきたいと思います)
時間の経過とともに明らかに改善している様子が分かりますが、この患者さんは何よりも改善とともに精神的な変化が見られました。治療開始直後はつらさのあまり、診察中に涙がこぼれてきてしまうことも多かったのですが、ニキビの改善とともに表情にも余裕が出てきて、診察中でも笑顔でくつろいでいるほどまで改善しました。
写真では目線を入れていますが、患者さんの顔つきも堂々として目線が定まり、しっかりした表情に変わってきています。愛らしさが増して、生き生きとして初診のときとは別人のように感じています。
このような患者さんを治療するたび、ニキビがお顔の表面的な症状だけでなく、いかに精神的、心理的に深く悩みをもたらしているかを痛感してしまいます。
治療開始当初は全体的に赤み、腫れが強く、ディフェリンによる随伴症状も遠めには判断しづらいほどでした。
しかし、治療開始2ヶ月ほど経過すると、炎症が真皮層まで達するようなニキビの進行(悪化)がとまったことが分かります。ニキビ跡が残る心配もなくなったといえるでしょう。
ニキビ跡を残す重症ニキビがなくなることで、この段階でニキビ治療に一つの目処が立ったといえます。
治療結果が伴うことで、患者さんも積極的にご自身のニキビに向き合っていただけるようになり、「もっと綺麗になりたい」と治療に対して協力的になります。こうなると治療効果も加速してきて好循環が生まれます。この患者さんもさらに好転し、半年ほどで分からないほどまでに改善しました。
さらにビタミンCローションの併用などで、よりニキビが再発しにくい肌を作ります。(肌質の改善)
7ヶ月、8ヶ月、10ヶ月と肌のきめが整ってきているのが分かります。
また皮膚科医としての仕事にやりがいを感じる治療のひとつです。
ディフェリン使用2週間で赤みが増し、一見、ニキビが悪化したように感じられます。
しかし、2ヶ月後にはニキビの悪化は止まり、快方に向かっていることが分かります。
さらに治療が進み、ニキビはもちろん、赤みがとれてきめが整ってきた。
毛穴も目立たない状態になっています。
通常、ディフェリンゲルは重症例には適さないとされていますが、使い方や併用薬次第で十分に改善を望むことができます。
2008年秋にディフェリンゲルが保険適用となって、ニキビ治療が大きく変わりました。
高額な治療費を支払わなくてもニキビを治すことができ、それによって患者さんの性格、人生までも変えることができるということをもっともっと広く一般の方に知っていただきたく思います。
それが、このサイトを立ち上げたきっかけでもあるのですが、まだまだ多くの患者さんが、"ニキビに支配された生活"を送ってしまっているのが実情のようです。
繰り返しになりますが、ディフェリンゲルの登場によって、大部分のニキビが改善できるようになりました。一人でニキビに悩むことは、もはやあまり意味がないということに気がついて欲しいと思います。
皮膚科医はひとりでも多くの患者さんをニキビの悩みから解放してあげたいと願っています。
また"ディフェリンゲルでここまで治せる"ということを、まだご自身の診療にディフェリンゲルを導入していない先生方にもぜひ知っていいただきたいと思います。
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